みどりのブログ

19歳/Gap Year/IB/イタリア帰国/女子高

#1 馬鹿になった気がする。

 

馬鹿になった気がする。

 

帰国して以来、知識量や勉強面というより、根本的に馬鹿になった気がする。

思考を司る脳の一部分が、すっぽり抜け落ちてしまった気分だ。いや、せっかく膨らんだのに針を突き刺されたせいで、プシュっと萎んで不味くなった餅のような脳みそになってしまった気がすると言えばいいのか。

 

こう考えて見ると、イタリアにいた時は、いつも私の脳みそは活発に動いていたのかもしれない。

多分最大の原因は、母国語でない英語で喋っていたから。

確かに初めより英語のスピーキング能力は上がったけれど、やはり二年の終わりの時期になっても、英語で話す時に思っていることを頭の中で無意識に整理する必要がある。だから、無意識のうちに脳みそも刺激され、動いていたのだろう。

 

まぁ、私のイタリアでの生活は概してダラダラしたものであり、スケジュール立てられたものとは程遠かった。

けれど、学校からのスケジュールというものが一切ないあの場所では、常に何かを考えて動く必要があった。食堂に行くか行かないかから始まり、放課後何しようかとか、何時に友達の部屋に行こうか、とか、とても基本的なことだが、常に考えずにはいられなかった。

突如始まる、時には2時間以上にもわたる真面目(くさった)ディスカッションや、しょうもない哲学の問いかけに関する論理的なツッコミを必死に考えて発言しては論破されてヘコんでいたあの一瞬一瞬は、少なくとも脳トレにはなっていたようだ。

 

それが一転、どうだろう。

今や、テキトーな時期にいくつかの参考書と向き合い、まぁ読みたい本は読んで、たまにバイトに行く。会いたい人に会いたい時に会う。参加したいものに参加する。

おいしいご飯が半自動的に供給され、気が向けばドラマの続きを見る。学校のwifiが遅すぎたために、動画が数分に一回止まってはイライラしていたあの頃は、もう過去でしかない。

勿論、今の自分の生活はすごく快適で、ある意味有意義だし、満足している。

….大学が決まっていないことと、おいしい食べ物によって体重が増加し続けているという事実を除けば。

 

イタリアの生活は楽しかったけれど苦しかったことも本当に多かった。もう一度あの場所で学校生活を送り、IBをしたいとは全くもって思わない。

 

でも、これだけははっきりとしている。 苛立ちと発見の日々の中で、私は常に何かしら考えていた(考えざるをえなかった)し、だから脳みそがちゃんと動いている実感はあった。別にそれが凄いとかそうじゃなくて、ただ私の脳みそは活動していた。

 

けど今は、ちょっと活動停止の気がする。

一応ちゃんと物事を考えているんだけど、何だか脳みそが動いてない気がする。

とりあえず、頭の隅のどこかで、 これじゃヤバいなぁ、どんどん脳みそが干からびているんじゃないか、という恐れに悩まされている。

 

考えるって、刺激するって、大事だね。

 

2017/8/3

00:27am